2006年02月28日

別の句の鑑賞(1)

高々と花を仰げば昼の月

 形容詞「高々と」は、第一段で「花を仰ぐ」、第二段では「昼の月」にと、二様の働きをしていると、久佐太郎が言っている、と磐井さん。
 形容詞ではなく、副詞か、と愚考。
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2006年02月27日

冠句の具体的な技術論(4)

 この句の最後に至り、磐井さんが、久佐太郎は演劇の専門家、と。
 で、久佐太郎は、省略が冠句の本質、なぜなら冠題に五文字で、十二文字しかないから、と。
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2006年02月26日

冠句の具体的な技術論(3)

 一段落飛ばす。
 近代劇の構成法とよく似て、幕開きと同時にクライマックスに立っている、という趣旨のことを、久佐太郎が述べているのが、磐井さんによって引かれている。
 すごい比較の視野。
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2006年02月25日

冠句の具体的な技術論(2)

 続く部分は、久佐太郎を引用した磐井さんを、あえて孫引きする。
 「省略された句に合間に説明文字を嵌めてゆくと、(娘が)(母に)(縁談を)勧められ(て)(その婿となるべき候補者の)写真(をみてゐるうち)に(娘は)(この写真とは)別な影を(心の中で)追ってゐた」
 創作にも鑑賞にも、冠句を越えて大いに参考になると愚考。
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2006年02月24日

冠句の具体的な技術論(1)

勧められ写真に別な影を追い

 スペースをあえていつものように詰めて小生が引用した、久佐太郎の考察を磐井さんが引いている句である。
 主語(誰が)もなければ、副主格(誰に)も目的(何を)も、三つの主な要素が除かれているが、省略法が成功し感銘をひく、という久佐太郎の意見が引かれている。
 まずここに、なるほどと思った。
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2006年02月23日

久佐太郎語録(4)

 子規などが写生を重視したのは、観察眼と叙法の訓練であって、一過程に過ぎない、という趣旨を引いている磐井さん。なるほど。
 冠句は、句の後ろに、人生に対する作者の心の目が澄んでいなければならない、とも、久佐太郎。
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2006年02月22日

久佐太郎語録(3)

 夏目漱石が徳田秋声の作品を評して言っていることは、人生観や人生批判のないことだ、そのことは、川柳や冠句も同じだ、と久佐太郎は言っている、と磐井さん。
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2006年02月21日

久佐太郎語録(2)

 滑稽や皮肉な句も結構だが、落首や狂句の程度を越えなければ、と磐井さんの紹介。
 「作者のの魂を裏漉しにかけたものでなければ有り難くない」。
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2006年02月20日

久佐太郎語録

 断片的ながら掲げる、と磐井さん。
 「冠句の習得は人間の連想力を豊富ならしめる」
 確かに。
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2006年02月19日

古い冠句の復活

 久佐太郎は、新しい冠句ではないと言っている、と磐井さん。
 新古典主義、本然の姿に戻れ、とも。
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2006年02月18日

直冠体

 久佐太郎が推す、と磐井さん。
 「ものは体」でも「接続体」でもなく、冠題を直接つけるもの、と。
 例は、例によってスペースなしで引く。

飛び越えて野川の底に空を見る
飛び越えて鮎また梁へつき当り
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2006年02月17日

久佐太郎の避けたもの

 第一に「ものは体」、と磐井さん。そこの割れたもの、と。例は「おもしろさこたつからみる雪見酒」(常時、あえてスペースは詰める)。
 第二に「接続体」、と。( )で、冠題を付句で説明したもの、と。例は「こちらから(云ふて)のけたい話下手」。
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2006年02月16日

冠句は題詠か?

 俳句や川柳にも題詠はあるが、冠句の冠題の飛躍ははるかに大きい、と磐井さん。
 久佐太郎は「題詠的創作吟」と言っていた、と。「題詠」というより「雑詠」だから。
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2006年02月15日

現代冠句論

 久佐太郎だけが、雑俳関係でただ一人文学的理念を追求した、と磐井さん。
 ゆえに、子規と比較してもかまわないと。
 具体的には明日以降で。
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2006年02月14日

久佐太郎の功績

 冠句の改革として、自らの創作活動、活動の拠点に「文芸塔」を作り、後継者を養成した、と磐井さん。
 一人の活動としては子規並み、とも言っているが、創作者自らの批評が珍しいとも。
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2006年02月13日

昨日の続き

枯木中ものを言わねばわれも枯木
夜の冷え淋しさ似たり天も地も
風光るすでに少女の瞳が解禁
人去りぬ擦りしマッチの火も秋よ
雲よ散れ黒い声して鳴く鴉
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2006年02月12日

現代冠句

 魅力を喪失しつつある現代俳句とは違う契機が潜んでいるよう、と磐井さん。
 その例を、あえて名は伏せ、またスペースも詰めて引く。

破れ凧いっそ化けよか月の晩
夫婦の灯冬の山見て生きようか
輪唱す青年の輪の早やければ
秋の道ちちははの樹が見当たらず
砂灼ける悪女となりて滅びんか
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2006年02月11日

調理方法の誤り

 川柳と似ているとも言いながら、こういう傾向には、表題のものがある、と磐井さん。
 なお、34ページ上段の、句の引用の直後の行は「感心」ではなく、次行と同じで「関心」でなくてはなるまい。大著に珍しい誤植。
 で、模索途中の習作として、本文中に引用符号で以下の2句。いつもながら、スペースはなしで引いてみる。


曲線美鞭ふれば獅子地に伏しぬ
春の雷虚を衝かれたる師範代
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2006年02月10日

久佐太郎の川柳的冠句

 ここも、あえてスペースを詰めて引く。5句全部。

女文字ほんとに怒った字の乱れ
陽を拾ふ君のこころのはかりかね
若い女求婚蹴って口笛す
そうどすか別れる気ではない涙
冬の一語こんな女にしてしまひ

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2006年02月09日

日常の淡い生活感覚を

 詠み取ろうとし、滑稽味や曲芸的な言葉の酷使が見られない、と磐井さん。
 最後のほうには前衛的な作品も、と。
 通俗的な人事句もなくなないが、明日。
posted by 木村哲也 at 06:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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